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「自己責任のはしご」とは?中小企業に必要な人材と自己責任思考のチェック方法

カテゴリ: 一般公開

設備やシステムに十分な投資ができる大企業と違い、中小企業では人材が会社の要。そのため多くの企業が人材育成に注力しています。
この記事では、まず中小企業に利益をもたらす人材について述べます。そして社員各自が自分自身のレベルを認識し、目標を設定できる指標となる方法をご紹介します。

企業に利益をもたらすのは、自己責任思考

社内の一部の人員でプロジェクトが進められる大企業では、社員全員が企業の即戦力として求められていない場合が少なくありません。そのため社員の仕事に対する熱量も様々です。


しかし、システムや設備に頼れない中小企業では、社員全員が大事な即戦力。一人一人のアイデアや問題に対する解決策が、企業の窮地を救ったり、売上上昇に導いたという例は珍しくありません。報道番組などでもよく取り上げられるテーマの1つです。


では、アイデアや解決策を提案できる人材とはどういう人でしょうか?ひと言でまとめると、自己責任思考がある人です。自己責任思考がある人とは、自分自身が関わったプロジェクトや仕事以外のことでも、在籍する会社でおこる全てのことを自分事として捉えられること。


自分の仕事以外は関係のないことという意識の人は、中小企業には特に利益をもたらしません。

社内ミーティングやコンサルティングで使える「自己責任のはしご」

※出典
Climbing the accountability ladder
(©2019 What’s Your Edge? All Rights Reserved.)


自己責任思考の有無を知るには、「自己責任のはしご」という上記の図を使います。「自己責任のはしご」とは、アメリカの人材育成コンサルティング界で使われる「Climbing the accountability ladder」(自己責任のはしごを上る)という指標のことです。


中小企業の管理職は、部下との1対1のミーティングやコンサルティングで「自己責任のはしご」を使うことにより、各自の現在の位置を認識させ次の目標を定め、目標達成のための行動の見直しを行うことができます。

「自己責任のはしご」の8つのレベル

「自己責任のはしご」は8つのレベルから成ります。上部4つは、起きることを自分の責任と捉えられる人、下部4つは、他人や事象に巻き込まれている犠牲者。
一段ずつ詳細を見ていきましょう。

「問題を認識しない」(I AM UNAWARE OR UNCOSCIOUS)

最下層部は、「問題を認識しない」。自分自身の行動が組織、企業にどのような影響を与えるか気付いていません。また起きている問題を問題だと認識していません。

「非難する」(I BLAME AND COMPLAIN)

下から2段目は、「非難する」。問題は認識していますが、自分自身は巻き込まれている犠牲者なので、他人を批判します。

「言い訳をする」(I MAKE EXCUSES)

下から3段目は、「言い訳をする」。問題を認識し、自分自身にも責任があることに多少気付いています。言い訳で自分自身を守ろうとします。

「誰かがしてくれるのを待つ」(I WAIT AND HOPE)

そして真ん中辺り、下から4段目は、「誰かがしてくれるのを待つ」。アイデアはあるものの自分自身は動きません。他の人が行動をおこすのを待っています。

「現実を認識できる」(I SEE IT)

次からは自己責任思考がある、中小企業に必要なレベルの人材になります。
上から4段目「現実を認識できる」。情報を収集し、起きていること、自分自身が今いる状況を認識しています。

「責任を認める」(I OWN IT)

次に良いレベルは上から3段目です。「責任を認める」。おきていることに対して自分の責任だと捉えることができます。つまりその課題に対して取り組む姿勢があるということです。

「解決策を探す」(I SEEK SOLUTIONS)・「実現させる人」(I MAKE IT HAPPEN)

次からの上位2レベルの人材こそ、中小企業になくてはならない人材です。
上から2段目「解決策を探す」。自己責任を認め、解決策を探しています。
そして最上部が「実現させる人」。探し、見つけた解決策を実行する人です。

自己責任思考で個人のレベルを上げる

実際どれくらい問題意識、自己責任思考を持って組織の一員として業務に取り組めているか、というのは本人も自覚していないものです。そこでまずこの「自己責任のはしご」を使って、現在の状態を知ることから始めることがポイントです。

おすすめは、部下との1対1のミーティングで使うこと。部下に自分が現在どの位置にいるか認識させ、次の目標のレベルを定めましょう。目標に到達するために改善すべき点や行うべき行動を明確にしておく必要があります。定期的にミーティングを繰り返せば、少しずつレベルを上げていくことができます。

また、「自己責任のはしご」は、心理学的にも自己実現に大きな効果があります。「自己責任のはしご」を通して将来自分がありたい姿を思い浮かべ、具体的な行動をおこすことは、仕事だけでなく人生そのものにプラスになります。一つずつはしごを上れるよう、定期的にミーティングを行い、現在の状態と目標をその都度明確にしましょう。



こちらの動画でも詳しく解説しています。よろしければご覧ください。

自己責任の「はしご」あなたは何段目ですか?

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